ランタンと言えば、ガスランタン等の強力なランタンを、屋外に設置して周囲を照らす使い方がメインです。
しかし意外と大事なのが、テントの下、タープの下に設置するランタンです。
寝る前やテント内で遊ぶときには、ランタンが必要ですし、タープ下で食事等をする場合もランタンの有無で明るさが違います。
今回は、テント内、タープ内にランタンを設置する方法や工夫についてご紹介していきます。
なお、天井部分以外へのランタンの効率的な設置については、下記をご参考にしてください。
参考記事 : ランタンはどこに置くのが適切?レイアウトと設置方法を解説
テント内、タープ下の灯りにはLEDランタンを使おう
まず、大前提ですが、テント内やタープ下でランタンを使う場合は、必ずLEDランタンを使うようにしましょう。
▲我が家のLEDランタン(一部)。サイズや明るさ等が異なり、用途に応じて使い分けている。
テントやタープは熱に弱いものが多く、ガスランタンの温度で溶けてしまう可能性があります。
また、狭い空間で高熱のランタンを使用すると火傷する可能性がありますし、最悪の場合、火災に繋がる恐れもあります。
大きいサイズのテントであっても、テント内でガスランタン等を使用するのはおすすめしません。
とは言え、LEDランタンであれば何でも良いわけではなく、テント内やタープ下で使用するのに適したものがあります。
真下を照らせるランタンが必要
LEDランタンをはじめ、一般的なランタンは置いて使ったり、離れた位置に吊り下げて使用したりすることが想定されているため、真下は照らせないようになっています。
LEDランタンの裏面(真下)は電池が入っていたり、安定して置けるようゴムがついていたりします。
▲裏側は電池ボックスになっていることも多い。
しかしそれではランタン自体が影になってしまい、家庭の電球のような使い方をすることができません。
テント内、タープ下で使用するLEDランタンは、フック等が上部にあり、発光部が下部にある必要があります。
▲置き型のランタンでも、吊るせる仕様のものもある。
また、電球の色ですが、明るさを求めるなら白色、癒しを求めるなら暖色がベストです。
明るさはそこまで必要ないですが、200ルーメンくらいは欲しいところです。
(必要な明るさはテントの大きさにもよります)
スポンサーリンクテント、タープへのランタンの設置方法
テント内やタープ下にランタンを設置すると言っても、テントやタープの種類によって設置方法は大きく異なります。
ランタンを設置するための設備がテントやタープに備わっていれば苦労しませんが、そうでない場合は工夫して設置する必要があります。
とは言え、下記でご紹介する4パターンの設置方法で、今まで経験した全てのテント・タープで対応できています。
私の経験からのノウハウなので、もしかしたらもっと別の方法があるかもしれませんが、ぜひご参考にしてください。
テント・タープのフックやリングに吊るす
最も簡単な方法が、テントやタープからぶら下がっているフックやリング等に吊るすことです。
種類によってはランタンを吊るすために設置されたものもありますが、そうでなくても、テントやタープにはランタンが引っかけられそうな場所がいくつかあります。
丁度良い場所に引っかけることができれば、これが最も手っ取り早く簡単な方法です。
▲テントやタープにフックがあれば、多くのランタンで対応できる。
ただし、ランタン用として設置されたもの以外に引っかける場合は、ランタンの重さとテント・タープの耐久を慎重に見ながら活用するようにしましょう。
重さに耐えきれず壊れてしまうリスクがあります。
ポールにマグネットで取り付ける
テントやタープに引っかける場所がない場合、ポールにマグネットでくっつける方法があります。
ランタンの中にはマグネットが内蔵されているものがあるので、そのマグネットを活用します。
骨組みの多いツールームテント等では、比較的マグネットが付く場所も多くあります。
▲マグネットタイプであれば、様々な場所にくっつけることができる。
ただし、ポールならどこでも磁石がくっつくわけではなく、ポールとポールのつなぎ目にくっつく場合が多いです。
ギアによっても違うので、まずは家にある磁石で試してみることをおすすめします。
吊るす場所がない場合は、マグネットで挟み込む
私はヘキサタープを使っているのですが、ヘキサタープには基本的にランタンを吊るす場所はありません。
タープの中央付近には骨組みもないので、マグネットをくっつけることもできません。
ヘキサタープやスクエアタープ等は、骨組みの少なさや見た目のスタイリッシュさから非常に人気の高いタープです。
私も愛用していますが、夜にタープの下にいると暗すぎるため、食事の時などの灯りをどうするか悩んでいました。
今回ベストだと感じたのが、マグネット対応のランタンを使って、タープを別のマグネットと挟み込むやり方です。
100円均一に行けば小型で強力なマグネットが売っているので、それをタープの上下で挟み込んで固定するイメージです。
▲超強力なネオジウム磁石。通販でも買えるが、一個だけなら100円均一でも買える。
子供の頃、紙や下敷きの上下にマグネットを挟んで、動かして遊んだ記憶がある方も多いと思いますが、やっていることはそれと同じです。
▲ランタンをマグネットで挟み込めば、ほとんどの場所で対応可能。
この方法は風が吹いている時等には少し安定感に欠けますが、テントやタープのほぼすべての場所に設置することができるメリットがあります。
ランタンスタンドを設置する
テント内やタープの下にスペースがあるなら、ランタンスタンドを設置するのも選択肢の一つです。
ランタンスタンドは高さを自在に変えられるものがほとんどで、ギアによってはタープの下で使えるほど低く設定できるものもあります。
私が使っているスノーピーク(snow peak)のパイルドライバーは、足がなく地面に突き刺すタイプのため、狭い空間でも邪魔にならず、非常に便利です。
▲テント内にパイルドライバーを刺した様子。直接地面に突き刺すため、場所を取らない。
テント内でサーキュレーターを回す時にも使っていますが、テント内・タープ下のランタンスタンドとしても有用です。
参考記事 : snowpeakのパイルドライバーは機能性抜群なおすすめのランタンスタンド
テント内、タープ下用のおすすめランタン
私が実際に持っているLEDランタンで、テント内やタープ下でも使えるものをご紹介します。
もちろん、世の中にはLEDランタンがごまんとあるので、他の物でも良いです。
ここで紹介しているのは、実際に持っているギアの方が紹介しやすい、というだけです。
上記でご紹介した吊るし方のうち、自分のギア(テント・タープ)に合う設置方法を検討し、それに対応するランタンを買うようにしましょう。
コールマン(Coleman) ハンギングEライト
私がイチオシのテント内、タープ下用のLEDランタンは、コールマンのハンギングEライトです。
商品の詳細なスペックは下記の記事にまとめていますが、上記で紹介した必要な機能(下向きライト、フック、マグネット)が全て網羅されており、一つあたり2,000円程度で購入することができます。
参考記事 : ColemanのハンギングEライトのレビュー!使いやすい吊り下げランタン!
▲写真では分かりにくいが、十分な明るさがある。
モバイルバッテリーとしても使うことができ、価格もお手頃なため、複数持っていても損はないと思います。
なお、下向きにしか照らせないため、空間を照らすランタンとしては不向きですが、テント内、タープ下の「専用」として購入するのであれば、私が持っている中ではハンギングEライトがベストです。
スノーピーク(snow peak) たねほおずき
スノーピークのたねほおずきも、テント内のランタンとして優秀だと思います。
(通常サイズのほおずきでも可)
▲片手サイズのたねほおずき。スノーピークのロゴもかわいい。
たねほおずきはマグネットで吊るすことができ、かなり軽量のため、マグネットを使った方法においてはベストな使いやすさです。
もちろんランタンスタンドにも設置可能なので、下方を照らすランタンとして必要な機能は全て揃っています。
▲先端はマグネットでくっつく仕様になっている。
デザイン性も高く、使い勝手も良いですが、デメリットが二つあります。
それは「単4電池式」であることと、価格が高めであることです。
私は充電池(エネループ)を大量に持っているため、電池式であっても繰り返し使うことができますが、基本的に単3電池なので、単4電池はほとんど持っていません。
参考記事 : 徹底検証!LEDランタンは充電池(エネループ)でこんなにお得!
また、価格は4,000円を超えるため、ハンギングEライトが2つ買えてしまうので、少し悩みどころです。
機能やデザインはとても良いので、あとは予算や好みとの相談ですね。
ジェントス(Gentos) Sol036C
こちらはメインランタンとしても使うことができ、状況に応じてテント内、タープ下で使うことができるLEDランタンです。
高出力のランタンを数多く出しているGentosの中の、SOL-036Cです。
▲高出力で白色と暖色の切り替えもでき、人気の高いLEDランタン。
普段はほや(グローブ)をつけて使用し、テント内・タープ下で使う時にはカバーを外します。
底にフックがついているため、ランタンスタンドやランタンハンガーに設置することができます。
▲ほや(グローブ)を外してフックで吊るせば、テント内の灯りとして使用可能。
ただし、マグネットはついておらず、重量もそこそこあります。
また、ほや(グローブ)を外すと電球が剥き出しになるので、少しデザインが悪いというデメリットもあります。
しかしながら、白色と暖色を切り替えることができるため、メインランタンとして2Wayで使用したい場合は、SOL036-Cもおすすめです。
コールマン(Coleman) クワッドマルチパネルランタン
こちらもメインランタンとして使いつつ、テント内・タープ内の灯りとして使用できるランタンです。
クワッドマルチパネルランタンは万能で、特にファミリーキャンパーは一つ持っておいて損はないと思います。
ランタン本体に4枚のパネルがついており、状況に応じて1枚ずつ取り外して使うことができます。
1枚はテント内に、もう1枚は子供がトイレに行くときに、といった使い方ができます。
▲パネルを1枚分離させ、使用した様子。状況に応じて様々な使い方ができるのが魅力。
それぞれのパネルは持ち手をフックのように活用してランタンスタンドに吊るすことができるほか、裏面はマグネットになっているため、くっつけることもできます。
白色のライトで大きな出力があるため、見えやすさや明るさを重視する場合におすすめです。
▲パネルは4枚あるので、ポールに複数くっ付けることも可能。
私が持っているLEDランタンの中で、最大の明るさがあります。
参考記事 : 最強の万能LEDランタン!コールマンのクアッドマルチパネルランタンの感想
スポンサーリンク感想、まとめ。ランタン設置でテント内・タープ下を快適に!
私は外で食事をするのが好きなので、基本的にテントの中ではなく、タープに下でご飯を食べています。
しかし少し離れた場所にランタンを置いただけでは、手元が暗く、食事をしにくい場合があります。
ランタンを複数個設置しても、横側からの灯りだけではどうしても影になる部分はでてきてしまいます。
そこでおすすめなのが、頭上(天井)に下向きのLEDランタンを設置することです。
タープによってはランタンを設置する場所がないものもありますが、マグネットを使えば様々な種類のタープに対応できます。
▲マグネットでヘキサタープの中央にランタンを設置した様子。食事をする時に重宝している。
ランタンは複数設置することで影を少なくすることができますが、更に頭上から照らすことで死角を無くすことができます。
テントやタープの天井部分にランタンが一つあるだけで、大きく快適性が向上しますよ。