アウトドア用のバーナーと言えば、折りたたみ式の小型シングルバーナーや、自立するツーバーナーが定番です。
ソロや少人数であればシングルバーナーで、ファミリーであればツーバーナー、というケースが多いです。
しかしその他、アルコールバーナー等、どちらにも属さないバーナーもあり、iwatani(イワタニ)のタフまるもその一つです。
特にiwataniのタフまるは非常によく考えられた、クオリティの高いギアですので、要注目です。
タフまる、タフまるJr.とは?
タフまる、タフまるJr.は、iwatani(イワタニ)で知られる岩谷産業が販売するアウトドア用のカセットコンロです。
キャンプで使うコンロは「バーナー」と呼びますが、タフまるはカセットコンロと呼ぶのが適しているような気がします。
▲タフまるはアウトドア用の、新しいタイプのカセットコンロ。外装もゴツい。
見た目は自宅で鍋をする時に使うようなカセットコンロと同じなので、見た目だけでは何が特殊なのか分からないと思います。
しかしタフまる、タフまるJr.は、キャンプ等で使うことを想定されたアウトドア用カセットコンロなのです。
各商品のスペック紹介
タフまる、タフまるJr.がなぜアウトドア用なのかと言う点については、それぞれのスペックを見れば分かると思います。
自宅用として使っても問題ないですが、自宅用としては明らかにオーバースペックな部分があります。
なお、タフまるJr.はタフまるの小型バージョンだと思ってください。
持っているギアや人数によって変わりますが、4人以上のファミリーならタフまる、少人数ならタフまるJr.がおすすめです。
iwatani(イワタニ) タフまるのスペック
タフまるは、ファミキャンでも使えるスペックを持った大型のカセットコンロです。
タフまるJr.と比べて、サイズが大きい分、耐荷重や使用可能な調理器具サイズも大きいのが特徴です。
大きい鍋やフライパンが使える分、ファミキャンやグルキャンにおすすめのスペックと言えます。
本体サイズ | 幅341mm×奥行283mm×高さ129mm |
ケースサイズ | 幅376mm×奥行341mm×136mm |
重量 | 約2.4kg(ケース込重量:約3.6kg) |
材質 | 本体:鋼板、トッププレート:ホーロー用鋼板、ごとく:ホーロー用鋼板(ホーロー加工)、バーナー:鋼板(ステンレス)、器具せんつまみ:ABS樹脂 |
ガス消費量 | 約236g/h |
連続燃焼時間 | 約75分 |
点火方式 | 電圧点火方式 |
容器着脱方式 | マグネット方式 |
使用可能な鍋サイズ | 鍋底の直径が16cm〜24cm |
付属品 | 専用キャリングケース |
持ち運ぶことを考えると、本体サイズよりもケースサイズの方が重要です。
大は小を兼ねると言っても、嵩張ることによるデメリットは兼ねることができません。
ご自身の積載状況を考慮し、このケースサイズで問題なければ、特段デメリットとなることはないでしょう。
iwatani(イワタニ)タフまるJr.のスペック
タフまるを小型化したのがタフまるJr.です。
個人的には、迷ったならタフまるJr.がおすすめです。
タフまるJr.の方がタフまるよりも使える調理器具の幅が狭いですが、タフまるJr.でも大半の調理道具は使用可能です。
スペックをご確認いただき、どのような調理道具を使いたいかによって選ぶようにしましょう。
本体サイズ | 幅286mm×奥行192.5mm×高さ122mm |
ケースサイズ | 幅320mm×奥行252mm×高さ135mm |
重量 | 約1.6 kg(ケース込重量:約2.5kg) |
材質 | 本体:鋼板、トッププレート:ホーロー用鋼板、ごとく:ホーロー用鋼板(ホーロー加工)、バーナー:鋼板(ステンレス)、器具せんつまみ:ABS樹脂 |
ガス消費量 | 約169g/h |
連続燃焼時間 | 約102分 |
点火方式 | 電圧点火方式 |
容器着脱方式 | マグネット方式 |
使用可能な鍋サイズ | 上面の内径が11cm〜20cm |
付属品 | 専用キャリングケース |
タフまるJr.で使えないのは、大型のフライパンや、重いダッチオーブンです。
スペック以上の調理道具を使いたい場合は、タフまるを選ぶようにしましょう。
規定されたスペック以上のサイズの調理道具を使うと、ガス缶が加熱され、爆発する危険もあるので絶対にやめましょう。
私のキャンプスタイルならタフまるJr.で十分かな?と思いますが、大は小を兼ねるので、キャンプスタイルが定まっていない場合はタフまるを買うのが良いと思います。
また、後述のオプションプレートを使って調理の幅を広げたい人も、通常のタフまるの方が良いでしょう。
スポンサーリンクダッチオーブンも置ける高い耐久性
それぞれのスペックにおいて目に付くのが、耐久性の高さです。
タフまるで20kg、タフまるJr.で10kgの調理器具を置くことができます。
そう、つまりダッチオーブンや大型の鍋等の思い調理器具を置いても、問題なく使うことができるのです。
▲耐荷重やサイズの違いはあるものの、どちらもダッチオーブンに対応している。
カセットコンロでダッチオーブンが使える、というのは、非常に魅力的なポイントになります。
ただし、耐荷重はダッチオーブンに中身を入れた状態での重さとなりますので、ダッチオーブンだけの重さではないので注意しましょう。
ハードケースで持ち運びが楽!
タフまるやタフまるJr.には、持ち運び用のハードケースがついています。
自宅用であれば、ハードケースがついている必要はありません。
ハードケースがあることにより、車に積む時に重ねることができますし、万が一落としても壊れません。
▲ハードケースがあるだけで、積載や持ち運びの利便性は大きく向上する。
カセットコンロは五徳があって引っかかりやすい構造のため、そのまま車に積み込むと壊れてしまう可能性があります。
上にそっと乗せるのであれば問題ありませんが、非常に不便です。
その点、ハードケースがあれば下積みや隙間に差し込むことも可能となりますので、キャンプで使用するにあたっては重要な要素です。
スポンサーリンク風防で屋外対応可能
自宅用として使用しているカセットコンロは、基本的にアウトドアには向きません。
その大きな理由として、風ですぐに消えてしまう、という点があります。
自宅用のカセットコンロは風のない場所で使用する前提のため、当然の構造です。
しかしキャンプで使う以上、風が吹くことは多々ありますので、その度に使えなくなってしまっては使い物になりません。
その点、タフまるはコンロの周りに風防を設置し、逆に風を取り入れることで火力を上げる構造になっています。
これはキャンプギアならではの構造と言えるでしょう。
▲タフまるは風防が高く、取り込んだ風を横から出す構造となっているため、風が強くても問題なく使える。
また、タフまるは風に強い多孔式バーナーを採用しており、その点においてもアウトドア向きの構造と言えます。
多孔式バーナーは炎の出る穴を多く持っており、一つ一つの炎の長さを短く抑えることで、風に煽られにくい構造となっています。
CB缶はコンビニでも手に入る
タフまるやタフまるJr.はCB缶(カセットボンベ缶)のため、燃料を手に入れやすいのもメリットです。
CB缶はコンビニでも購入できますので、多くの場所で燃料の追加購入ができます。
コンビニで売っているCB缶は、まさに「iwatani」と書いてあるガス缶だと思います。
なお、様々なギアで使用する円柱形のガス缶はOD缶(アウトドア缶)と言い、スポーツ用品店やアウトドアショップでしか購入できません。
OD缶は重ねて収納できるので嵩張らなかったり、自立することができたりするメリットがありますが、反対に手に入りにくいデメリットがあります。
▲OD缶はキャンプに向いているが、事前に準備しておかなければ簡単には手に入らない。
オプション品を使えば様々な料理が可能
タフまるには、バーナーの上に乗せて使うオプション品があります。
これらを使えば、キャンプでも様々な料理が楽しめるので、持っているギアで足りない場合は追加購入すると良いでしょう。
なお、フライパンや鍋などは通常通り使えますので、それで足りる場合はわざわざ買う必要はありません。
また、今のところオプションはタフまるのみで、タフまるJr.用はありません。
たこ焼き
タフまるを使ってたこ焼きを作りたい!という場合には、たこ焼き用の鉄板が必要です。
キャンプでたこ焼き作りも楽しいので、特にファミリーの方にはおすすめです。
また、家にタコ焼き機がない場合、自宅でたこ焼きをする時にも使えますので、一石二鳥と言えます。
その他、ワッフル等のお菓子も作ることができるので、用途の幅が広がります。
網焼き
焼肉や海鮮等を網で焼きたい場合は、網焼き用のプレートもおすすめです。
網焼き用のプレートには肉汁を受け止めるお皿もついており、タフまるで焼き肉を楽しむことができます。
通常の鉄板で焼き肉をしようとすると、すぐ油だらけになってしまいます。
キッチンペーパー等で拭きとりながら焼き肉ができないわけではないですが、キャンプで焼き肉やバーベキューを楽しみたいなら、焼き網があると便利です。
焼肉プレート
網ではない、焼き肉鉄板もあります。
みんなでワイワイ焼き肉やバーベキューを楽しむだけであれば、焼き網でも焼肉プレートでも問題ありません。
網では落ちるようなサイズのものを焼きたい場合や、牛脂を塗って焼きたい方等は焼肉プレートのほうが良いかもしれません。
好みの問題なので、網焼きが好きではない方は、焼肉グリル用プレートを検討してみてはいかがでしょうか。
感想、まとめ。iwataniのタフまるは新しい定番になるか
iwataniから発売されているタフまるは、アウトドアバーナーともカセットコンロとも違う、新しいタイプのバーナーです。
小型・軽量化の点においてはアウトドア用バーナーには劣りますが、安定感や使い勝手では上回ります。
特に、自宅でも使いやすい構造であることにより、自宅用とアウトドア用を兼ねることができる点は、実質的なコスパ向上に繋がります。
同じ値段のギアでも、自宅用とアウトドア用を両方買えば、その倍かかることになります。
タフまるはカセットコンロのようなアウトドアバーナーのような、新しい形のギアです。
興味のある方は、ぜひお手に取ってみてはいかがでしょうか。