先日、New Acoustic Camp 2021(ニューアコ 2021)に参戦してきました。
ニューアコはキャンプをしながら音楽が楽しめる、独特のフェスです。
これをフェスと捉えるか、キャンプイベントと捉えるかは、人によって違ってきます。
私はキャンプ大好き人間なので、どちらかと言うとキャンパー目線での記事になっています。
ニューアコに行ったことがないけど興味がある人に向けて、感じたことをお伝えできればと思います。
New Acoustic Camp 2021参戦後に執筆
執筆現在(2021年)、私はニューアコに2回参戦しています。
2017年に初参戦し、その後4年ぶりにニューアコ2021に戻ってきました。
前回2017年の感想はこちら↓
参考記事 : New Acoustic Camp 2017(ニューアコースティックキャンプ)でオートキャンプをしてみた
▲2017年はコロナがないことや子供がいなかったこともあり、夜までニューアコを満喫した。
4年経てば自分自身の状況も大きく変わっており、感じることも変化してきました。
また、ニューアコの開催内容も少しずつ変化しています。
たとえば、2017年は1泊2日のイベントでしたが、2021年から2泊3日のイベントとなりました。
今後も2泊3日が続くかは分かりませんが、このようにニューアコ自体も試行錯誤をしているようです。
群馬県のみなかみ町で開催
ニューアコは群馬県のみなかみ町で開催されます。
東京から適度な距離なので、関東圏の方であれば比較的行きやすい場所ではないでしょうか。
開催はみなかみ高原ゴルフコースなので、とにかく広大な敷地を使うことができます。
しかしゴルフ場であるが故、坂になっている場所が多く、キャンプ場としては快適とは言い難いです。
▲オートサイトでは車の停車位置が決まっており、完全に横付けできるわけではない。
チケット価格は種類によって異なりますが、2~3万円程度を目安にすると良いでしょう。
2021年は車1台で、2泊3日を4人含めて約12万円でしたので、1人3万円程度でした。
決して安くはないですが、その価値は十分にあるフェスだと思います。
スポンサーリンクニューアコの楽しみ方
そもそもニューアコって何が楽しいの?という方のために、私が感じるニューアコの魅力をご紹介します。
まだニューアコに行ったことがない方は、このあたりを少し意識しながら参加してみてください。
もちろん、感じる人が違えば魅力も違うと思います。
参加した後には、自分なりの楽しみを見つけていただければと思います。
寝転がって音楽を聴いて、ゆっくり流れる時間を楽しむ
ニューアコの敷地はゴルフ場のため、とにかく広いです。
秋の心地良い気候の時に開催されるので、ただただ芝生に寝転がるだけでもとても気持ち良いです。
▲遠くに見えるのがメインステージ。ステージから少し離れれば、寝転がって音楽を聴くこともできる。
アーティストの生演奏を聴きながら、寝転がって空を見上げる。
こんなことができるのはニューアコくらいではないでしょうか。
フェスも音楽も好きだけど、若いころのようなエネルギーがないという人も、ニューアコならゆったりとした気持ちで楽しみ尽くせると思います。
「イベント付きキャンプ」のイメージ
2泊3日のキャンプをしていると、2日目は丸一日時間があるのですが、ニューアコなら暇を持て余すことはありません。
初日は設営、最終日は撤収であることを考えると、1日のんびりと音楽を楽しめるのは2日目になります。
キャンプ飯を楽しんだり、焚き火を楽しんだりしながら、アクティビティとして音楽も楽しめるという、贅沢なキャンプです。
▲しっかりとキャンプを楽しみつつ、音楽を楽しむことができる。
これはキャンパー目線の楽しみ方になりますが、キャンプの雰囲気に合うアコースティック音楽と、そしてそれを楽しむことができる環境は珍しいでしょう。
一度参加したら病みつきになること間違いなしです。
家族で楽しめる数少ない音楽フェス
通常、多くの音楽フェスではあまり小さい子供は連れて行けません。
せめて小学生くらいになっていれば良いですが、それより小さい子供が楽しめる音楽フェスはあまりありません。
しかしニューアコでは、走り回れるほどの広さと豊富な自然、そしてキャンプを楽しめるため、小さな子供を連れたファミリーでも存分に楽しむことができます。
子供向けのアクティビティも多く、家族連れでも気軽に参加することができます。
▲無料で開放されている子供向けの遊び場や、オムツ交換スペース等もある。
また、音楽もアコースティックギターをベースとした落ち着いた音楽であり、客層も落ち着いた人が多いのも、家族で楽しみやすい理由の一つです。
フェス目的か?キャンプ目的か?
ニューアコはフェス目的か、キャンプ目的かで過ごし方が変わってきます。
フェス好き、キャンプ好きのどちらも楽しめるのがニューアコの良いところだと思います。
ニューアコは広大な土地でキャンプをしながら音楽を楽しむのですが、フェス好き、キャンプ好きがどのように過ごすのかイメージをご紹介します。
なお、いうまでもなく、沼キャンパーの私はキャンプメインの過ごし方を選んでいます。
フェスメインの場合
ニューアコには2つの会場があり、通常のフェスと同様にタイムテーブルが用意されています。
2つの会場同士はそう遠くないですが、テントエリアからは距離があるため、一度出発したら寝るまでテントエリアには戻らないことが多いです。
▲メインステージからテントエリアは遠い場合があるため、基本的にメインステージから離れない過ごし方となる。
ライブ会場のある付近には様々な催し物や売店が立ち並んでいるため、時間に困ることはありません。
ライブを楽しみながら、会場周辺の自然や催し物で楽しみ、夜は自分のテントに戻って寝る、という過ごし方になると思います。
▲会場周辺には様々な露店(マルシェ)が多くあり、買い物を楽しむことができる。
キャンプは根城として使い、音楽を最大限楽しむ場合はこういったスタイルとなるでしょう。
キャンプメインの場合
キャンプメインの場合は、まずは聞きたいアーティストを1日2~3組に絞ります。
そのアーティストの音楽が聴けるようにテントを出発し、場合によっては会場の露店(マルシェ)で食事を取ります。
▲昼食はラーメン屋台で「汁無し油そば」を注文。煮干しが効いていて美味しかった。
特段聞きたいアーティストがいない時間はキャンプサイトでゆっくりと過ごします。
夜に聞きたいアーティストがいない場合は、食材を持ち込んでキャンプ飯を楽しみます。
▲夜はガッツリキャンプ飯を堪能。夜のライブは見られないので、タイムテーブルをよく確認しよう。
キャンプをキャンプとして楽しみながら、昼間のアクティビティとしてフェスを楽しむ、という過ごし方になります。
本当に楽しいことが目白押しで、あっという間に時間が過ぎてしまいます。
楽しい時間ってどうしてこんなに早く感じるんでしょうね。
スポンサーリンクニューアコ参戦にあたって覚悟しておくこと
フェスとキャンプが同時に楽しめる、本当に素敵なニューアコですが、まだまだ不便なところもあります。
特に設備面についてはかなり脆弱で、もはや無料キャンプ場の方が充実しているとさえ言えるレベルです。
キャンプ慣れしている人であれば問題ないですが、そうでない人であれば少しきついと思います。
これさえ改善されれば本当に最高のイベントなので、なんとか改善して欲しいですね。
トイレが絶望的に汚い
ニューアコはゴルフ場で行うので、エリア内にトイレはほとんどありません。
そのため、いくつか仮設トイレを設置するのですが、このトイレが絶望的に汚いです。
そもそも仮設トイレ自体、匂いや防虫対策ができないため、綺麗に維持することが困難です。
更に、ニューアコは広さに対して仮設トイレの数が少なく、限られたトイレに人が集まってしまいます。
そのため、朝一は3割くらいのトイレが排泄物で溢れ、使用不可能となっていました。
トイレ事情は非常に厳しいので、もう少し仮設トイレの数を増やし、掃除の頻度を増やしてほしいところです。
いずれにせよ、この辺りは相応の覚悟が必要です。
シャワーや浴場はなく、温泉も遠い
ニューアコの会場内にはシャワーや温泉施設はないため、体を洗うことができません。
その代わり、宝川温泉という温泉施設に行くバスツアーがあるのですが、予約に大行列、更に入浴を含めた所要時間は3時間以上となっており、大変な手間です。
▲温泉ツアーは事前予約制。温泉自体は素晴らしいが、かなりの時間を費やす。(出典 : new acoustic camp公式サイト)
他の手段は片道30分ほど歩いて近くのホテル(サンバード)の温泉を使用するか、フェイシャルペーパー等で体を拭くか、です。
なお、サンバードの温泉はクオリティが高い(有料)ようですが、公式の案内はなく、またそれなりの距離があるので使わなかったため、実際のところは分かりません。
帰りに温泉に寄って帰るとして、2泊3日であれば2日目は何とかしなければいけません。
軽く水浴びだけできれば良いので、コインシャワーをいくつか設置してくれるだけでも大きく違ってくると思います。
この点はコストさえかければ改善できるので、今後のニューアコに期待したいですね。
めちゃくちゃ歩く
ニューアコはゴルフ場をフル活用しているため、遠い場所からメイン会場に行くためには、坂道を20分程度歩く場合もあります。
会場までの距離はどこにテントを張れるかにもよりますが、オートキャンプの場合は入った順に案内されるため、どこになるかは分かりません。
何往復もしているうちに、足が棒になります。
▲敷地内の移動は徒歩で、ゴルフのカート用のコースをひたすら歩くことになる。
キャンプもフェスも楽しみたいのであれば、キャリーワゴンは必須だと考えた方が良いでしょう。
今回は、キャリーワゴンに荷物や歩き疲れた子供を乗せることができたので、まだ歩くことができましたが、これができないと思うと本当に大変でした。
▲2歳の息子が会場で寝てしまったため、キャリーワゴンに乗せてテントサイトへ戻ったことも。
キャリーワゴンなしで参戦する人もいますが、ニューアコでオートキャンプサイトを使うなら、絶対にあった方が良いです。
日用雑貨等の売店はなく、忘れ物をしたら買い物ができない
ニューアコの中には食べ物やグッズの販売所はありますが、コンビニのような機能を持った売店はありません。
そのため、歯ブラシ、ガス缶、薪、お菓子等を購入することはできません。
今回、OD缶は持ってきたものの、CB缶を忘れてしまったのですが、購入する場所はありませんでした。
運営側は「フェスメイン」という楽しみ方を想定しているのかもしれませんが、キャンプメインで楽しもうとする場合、ある程度のノウハウと準備が必要です。
感想、まとめ。改善点はあるが、ニューアコは唯一無二のイベント!
最後に改善点を書いてしまうと、課題が多いように感じるかもしれませんが、全体を通してニューアコは本当に楽しいフェスです。
2017年は夫婦デュオとして、2021年は子連れ家族として参戦しましたが、どちらも全力で楽しめました。
子供と過ごすのがただでさえ楽しいので、こういった家族で楽しめるキャンプイベントがあるのは大変有難いです。
今年のニューアコは、子供にとっても自分にとっても思い出深いものになったと思います。
毎年参戦するかは分かりませんが、何年かに1回は定期的に参戦し続けたいと思います。
これからどんどんニューアコが進化し、より快適に過ごせるようになっていることを祈ります。
また次の機会に!