一緒に趣味を共有したい!相手に自分の趣味を理解してもらうためには?

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このブログはキャンプに関することを書いているブログですが、全ての「趣味」に対するコラムとして、この永遠の課題について書いてみました。

少し格好いいタイトルをつけてみましたが、これを読んだからと言って共通の趣味が持てるわけではありません。

 

また、答えのないものなので、ここに書いてあることが正しいわけでもありません。

しかし、一つの考え方として読んでいただき、何かのキッカケになれば幸いです。

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どんなに魅力的だと思っても、理解されないことは多い

趣味と言う世界は、自分がどれほど魅力的だと思っていても、誰しもが理解してくれるわけではありません

たとえば、このブログのテーマであるキャンプは、数ある趣味の中でも、家族サービスもできる趣味として比較的市民権を得ている趣味だと思いますが、誰もがキャンプ好きなわけではありません。

虫もいるし暑いし、インドアな人はもちろん、山の中に旅行に行くくらいが丁度いい!という方もたくさんいます。

オートキャンプ場那珂川ステーションの様子

色々な考えや感じ方があるので、趣味が理解できない人がいて当然なのですが、自分の身近な人と一緒に趣味を楽しみたい!という気持ちはどうしても出てくるでしょう。

趣味の魅力を伝えるときに、「1回やってみよう!」と誘ってみて、そこで判断してもらうのが一番良いですが、そもそも「1回たりともやりたくない」と言う人や、「1回やってみたけどもう金輪際嫌だ」という人もいます。

1回もやらずに嫌うのは食わず嫌い感はありますが、これまでの人生経験を加味して、自分の価値観で判断しているので、その感覚は正しいことが多いです。

少なくとも、今現在「やりたくない」と思っていることは紛れもない事実なのです。

趣味の魅力を伝える難しさ

では、食わず嫌いとかではなく、その趣味が理解できない!という人に魅力を伝えるにはどうしたら良いでしょうか。

・・・と考えることが、既に誤りです。

そもそもその趣味が理解できない人にとっては、魅力ですらないのです。

 

これは様々な好き嫌いに対して、幅広く言えることです。

今私の目の前にエナジードリンクが置いてあるので、これで例え話をしてみます。

エナジードリンクの画像

私はエナジードリンクが大好きで、レッドブルの日本法人を見に行きたい、と急に言い出したとします。

エナジードリンクのラベルの格好良さや、国ごとの成分の違い、その他魅力を語られたとします。

本人からすればこれほど魅力的なものはないかもしれませんが、興味がない人からすれば、魅力ですらありませんよね。

1回行ってみれば分かる、と言われても、時間は有限なので行きたくないのが正直なところです。

そんな精神状態で行ったところで、その趣味が好きになれるはずもありません。

 

これは何についても同じことです。

サッカーに興味がない人、野球に興味がない人、ゲームに興味がない人、芸術に興味がない人、漫画に興味がない人。

では、そんな「興味がない人」に、そのものの魅力を伝えるにはどうしたら良いでしょうか。

押し付けられた価値観に共感はない

私はブログも書いていますし、仕事上人前でプレゼンすることもあるので、色々なことを言葉にして表現するのは苦手ではありません。

だから、その趣味(ここではキャンプ)の魅力について、言葉にして伝えることも嫌いではありません。

そして、その魅力について否定的な意見に対して、反論することもできます

相手のロジックが破綻していれば、私は論破することができ、その場の会話では「キャンプが魅力的である」という結論を出し、終了することもできるでしょう。

 

では、その相手はキャンプの魅力を理解してくれたということでよろしいでしょうか。

当然、そんなことはありませんよね。

寧ろ相手のしつこさにうんざりしていることの方が多いでしょう。

荒れた天気のイメージ

 

これが仕事の場であれば、ロジカルに物事を説明した人が正しいとされます。

しかし、趣味の場においては「どう感じるか」が全てです。

キャンプについて、「外に出る時間と健康には相関があって・・・」「焚き火は人間の本能的に癒されて・・・」「自然と触れ合うことは生物学的に良いとされていて・・・」とか言われたって、魅力的に感じないものは感じないのです。

 

この好みの違いは、男女の違い、年齢の違いによって発生することもあります。

上司と部下、先輩と後輩、親と子供、社会人と学生、彼氏と彼女。

本人は魅力と思って熱く語っているのを尻目に、冷めた自分がいる、なんて経験、誰にでもあるのではないでしょうか。

価値観を変えるというのは困難

その趣味の魅力を伝えたところ、中には共感してハマってくれる人もいます

それはどのような時でしょうか?

魅力の伝え方が上手かった時でしょうか?

もちろん、プレゼンが上手い方が魅力が伝わりやすい、というのは間違いないでしょう。

ただ、それはボーダーライン以上の位置に立っている人に対して言えることです。

そもそも全く価値観が合わないような人に対して、どれだけ説得したり、どれだけ魅力を伝えても、価値観を変えるのは困難です。

仕事の場であれば、それでも何かを判断しなければなりませんし、より効率的で生産的な正しい選択を模索します。

 

しかし、趣味の場合は嫌なものは嫌で、そんなものに明確な理由はありません

「三つ子の魂百まで」とはよく言ったもので、これまでの人生で培った価値観はそうそう変えることができないのです。

それは性格を変えるようなもので、それが思い通りにできたら人生苦労しません。

「その趣味を紹介したらハマった」という人は、元々そういう気質があったのでしょう。

(そういう人を探すという意味では、魅力を伝えるのは無駄ではありません。)

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一切誘わないことが唯一の方法

では、「その趣味は絶対に理解できない!」と思う人に対して、その魅力を理解してもらうためにはどうしたら良いでしょうか。

私が考える唯一の方法は、一切誘わないことです。

嫌だと言っているのにも関わらず無理に連れて行ったり、しつこく説得したりするのは逆効果です。

自らの意思で「ためしに付き合ってもいいかな」と思わせることが大切です。

そのためには、自分が楽しんでいるところをさり気なく見てもらうことです。

伝えるのはその趣味の魅力ではなく、どちらかというと「人生楽しそうでいいな」くらいの感想を持ってもらうのです。

浩庵キャンプ場からの富士山

 

これをやったところで、その趣味に興味を持ってくれる確率は10%もないでしょう。

それでも、残り90%はどうやっても好きにならないので、お互いの精神衛生的にもしつこく説得するよりはマシです。

「あんた最近しつこく誘わなくなったから、気が楽だわ」と思っているかもしれません。

 

キッカケは何でも良いので、まずはとにかくポジティブな印象を持たせることが大切なのです。

なお、万が一相手がその趣味に興味を示してくれたとしても、ここぞとばかりに魅力を力説するのは禁物です。

特に、「ほら、やってみたら楽しいだろう」なんて、自らの価値観の正しさを強調するようなことをすれば、それまでの苦労は水の泡です。

結局、趣味を理解してもらうには、価値観を押し付けず、自ら興味を持ってもらう他ないのです。

趣味は気の合う仲間と行けばいい

こう言ってしまうと元も子もないのですが、基本的には趣味は趣味として、趣味仲間とやれば良いのです。

無理に趣味の魅力を伝えようとしても、そこにはお互いの消耗があるだけです。

薪と焚き火台

誘われる側も、魅力を感じていなければしつこいだけですし、誘う側も理解されないことにもどかしさを覚えます。

どうしてもその人と趣味を共有したいのは分かりますが、何をどれだけやったって、ダメなものはダメなこともあります。

そんな不毛なことをするよりも、共通の趣味を持てそうな人を探す方が早いです。

(そのために趣味の話題や魅力を伝えるのは悪いことではありません。)

 

そこで自分が趣味を楽しんでいれば、いつかどこかのタイミングで、興味を持ってくれるかもしれません。

「熱中できる趣味があって楽しそうだな」と思われることが、最初のキッカケになりえるのではないでしょうか。

趣味が合うことは結婚に求めることの一つ

それが友達であるなら、別に趣味の合う友達と行けば良いです。

しかし、それが配偶者だった場合、「別の配偶者と行く」なんてことはできません

配偶者に趣味が理解されない、ということはよくあることで、生まれも育ちも性別も違うので当然のことです。

 

ゼクシィやマイナビウェディング等でよくあるアンケートでは、結婚に「趣味の理解」を求める人はたくさんいます。

要するに、結婚した後に求めることではなく、結婚する前に求めることなのです。

もちろん、結婚するということは性格が合っている(ことが多い)ので、趣味を紹介すれば好きになってくれることもあるでしょう。

しかし、全てが上手くいくわけではなく、どうしても妻に趣味が理解されない、なんてことはあります。

だからと言って、結婚が失敗だったなんて思ってはいけません

結婚にあたって「共通の趣味」にどれだけのウェイトを置くかは人によって異なりますが、それだけが全てではありません。

共通の趣味は一つの要素であって、結果的に尊重しあい、楽しく、互いに満足しながら生きていければそれで良いのです。

まとめ。感性は人それぞれ。適切な距離感を保とう

こういった趣味のブログを見に来る人の中には、「趣味は人生において大切なもの」と考えている方が多いのではないでしょうか。

私もそう思っていますし、それを共有できる人たちがいるのは幸せなことだと思っています。

しかし、趣味は何かに縛られず、「やりたいからやる」というものだからこそ、趣味と言えるのではないでしょうか。

角島大橋の夕焼け

 

誰かに趣味の楽しさを伝えるのは、コミュニケーションの大切な機能の一つです。

しかし、理解されなかったからと言って、自分の説明の仕方が悪いだとか、相手の感性がおかしいだとか、そんなことはありません。

そこに善し悪しを加えてしまうと、一気に趣味としての楽しさを奪われ、「しつこい」「分かってくれない」と言った、本来目指していた関係構築から外れてしまいます

まずは趣味の話をしてみて、興味なさそうな人や嫌がる人を無理矢理連れて行ったりしないことです。

趣味を共有したい!という気持ちは私も良く分かりますが、価値観の押しつけにならないよう、適切な距離感を保ったコミュニケーションが大切ではないでしょうか。

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