アルコールバーナー(ストーブ)のメリット5つとデメリット3つを解説

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バーナーとしては、CB缶やOD缶を使ったガスバーナーが人気ですが、密かに注目を集めているのがアルコールバーナー(アルコールストーブ)です。

 

決してコスパが良いわけではないですが、アウトドア心くすぐる魅力たっぷりのギアです。

ストームクッカーとアルコールバーナー

 

私は寒冷地のキャンプでも安定した火力を発揮できるバーナーが欲しくて、購入したのがきっかけでした。

その後はアルコールバーナーに魅入られ、特に寒冷地でなくてもアルコールバーナーを使っています。

 

そんなアルコールバーナーの魅力を少しご紹介します。

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アルコールバーナー(ストーブ)とは?

アルコールバーナーとは、液体のアルコール燃料を使用したバーナーのことです。

「アルコールストーブ」とも言います。

 

一般的なアウトドアバーナーはガス缶を使いますが、アルールバーナーの場合は液体燃料を使います。

液体燃料を使うとことにより、音が静かになったり、寒冷地でも使用できたりといったメリットがあります。

 

ただしメリットだけでなく、メリット・デメリット両方ありますので、後ほど詳しく解説していこうと思います。

アルコールバーナーは最近特に人気が高く、私もおすすめですので、キャンプ好きな方はぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

燃料は何を使うの?

燃料はアウトドアショップでも売っていますが、実は薬局でも手に入ります。

色々使ってみましたが、おすすめの燃料は薬局でもよく見るケンエーの燃料用アルコールです。

 

アウトドアショップでもアルコール燃料は売っていますが、ケンエーのアルコール燃料が一番安くコスパがいいと感じました。

まとめ買いすることで安くなるので、たくさん使う人はインターネットでまとめ買いをしておくことをお勧めします。

なお、私は500ml×20本のまとめ買いをしています。

アルコール燃料とボトル

 

一見燃料の補給が大変そうなアルコールバーナーですが、このように意外と簡単に手に入れることができます。

燃料の手に入りやすさはOD缶以上、CB缶以下と思っていただければと思います。

CB缶のようにコンビニで買えるわけではないですが、OD缶のようにアウトドアショップでしか買えないわけでもありません。

この「燃料の手に入りやすさ」も魅力の一つです。

 

なお、私が使っているのはトランギア(trangia)のアルコールバーナーです。

ストームクッカー」と言う、防風の五徳を備えたクッカーとセットで非常に人気のあるギアです。

トランギアのストームクッカー

ストームクッカーの詳細についてはこちらでまとめていますので、ご参考にしてください。

リンク : 環境に左右されないトランギアのストームクッカーを使ってみた

 

なお、トランギアのアルコールバーナーはそれ単体でも売っており、クオリティが高くイチオシのアルコールバーナーです。

火力調節は蓋を上から落とすので慣れが必要ですが、慣れると職人芸みたいで楽しいですよ。

 

アルコールバーナー(アルコールストーブ)のメリット

アルコールバーナーには、ガスバーナーにはない様々なメリットがあります。

バーナーとしての機能だけではガスバーナーに軍配が上がりますが、アルコールバーナーには単純に火力では表せない魅力がたくさんあります。

 

アルコールバーナー愛用者は、きっとこの魅力の虜になったのだと思います。

ゆるやかな炎が綺麗

アルコールバーナーはガスバーナーと比較して、ゆるやかな炎が出ます。

ゆるやかな炎というのは、不自然な力が働いた炎ではなく、小さな風にゆらゆらと揺れる自然のままの炎です。

ガスバーナーの場合はガスを高圧力で噴出させますので、炎は当然下から勢いよく噴出することになります。

 

その分炎は安定しますが、ガスバーナーはどうしても人工的な炎になってしまいます

ガスバーナーの火

画像出典 : SOTO

音がしないから静か

アルコールバーナーはガスを噴出させるガスバーナーと違い、ゆるやかな炎が出る、という話をしました。

ガスバーナーは高圧力でガスを噴出させているのが要因ですが、この影響は音にも表れています。

 

ガスバーナーを使用すると、最初はシューという音とともにガスが出て、着火後はゴーッという音に変わります。

この音もキャンプらしくて好きですが、静寂を楽しむ空間にはあまり向きません。

それに対して、アルコールバーナーは燃焼にあたってほとんど音が発生しません。

ただ静かに、アルコールを燃やすことでバーナーとしての機能を発揮します。

低温下でも使用可能

ガスバーナーは通常、寒冷地ではその機能を発揮できません。

寒冷地用にプロパンを多く含んだガス缶も発売されていますが、それでもやはり限界があります。

 

しかし、アルコールバーナーはガスバーナーが使えないような寒冷地でも、問題なく使えます。

ストームクッカーを雪中で使う

写真のような状況だと、OD缶は次第に火力が弱くなり、時期に火がつかなくなります。

 

しかし、アルコールバーナーであれば安定した火力を維持でき、-10℃にもなる環境でも問題なく使用することができます

本体・燃料共にコンパクトで、持ち運びに便利

コンパクトさもアルコールバーナーの魅力の一つです。

アルコールバーナーは細かい仕組みや自立用の足がない分、片手サイズ程に収まっており、ポケットにも入ります。

ガスバーナーも最近は非常にコンパクトになっていますが、ガス缶はどうやっても小さくすることはできません。

 

しかし、液体燃料であれば中身を分けることができるので、必要な分だけ持ち歩くことができます。

例えば一回分であれば、キーホルダーサイズの携行缶で十分です。

 

ガス燃料は、基本的に「必要な分だけ持ち歩く」ということはできませんので、ガス缶一本持ち歩かなければなりません。

また、ガス缶は使いかけの場合は予備を用意しないといけませんが、液体燃料であれば補充するだけで済みます。

燃料も含めコンパクトになるというのも、アルコールバーナーの魅力です。

シンプルな構造で故障知らず

アルコールバーナーは構造が非常にシンプルなため、故障しやすい箇所、というものがありません。

アルコールバーナー

ガスバーナーであれば点火装置や火力調節のつまみ等、故障しやすい場所はいくつかあります。

もちろん使い方次第ですが、何年も使っているとガタが来るという話もよく聞きます。

 

その点、アルコールバーナーが壊れたという話はほとんど耳にしません

逆に10年以上使い続けている、という話を聞くほどです。

 

そう言ったこともあり、トランギアは1925年にアルコールバーナーを発売して以来、多くのアウトドア好きを魅了してきました。

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アルコールバーナー(アルコールストーブ)のデメリット

良いことばかり書きましたが、アルコールバーナーには大きなデメリットがあります。

上でも少し触れましたが、バーナーとして求められる機能では、ガスバーナーの方が優秀です。

 

では、バーナーに求められる機能とは何でしょうか。

ガスバーナーと比較して火力が少し弱い

まず一つ目のデメリットは、高圧力でガスを噴射させるガスバーナーと比較して火力が弱いことです。

 

実は無風状態で比較すると気になるほどの差は出ないのですが、アルコールバーナーは風に流されやすいという特徴があります。

ガスバーナーのように下から勢いよくガスが出ていれば、多少の風では真っ直ぐに火が伸びます。

 

しかし、アルコールバーナーの場合は少しの風に流されてしまうため、特に風のある環境下では思ったように火力が出ません。

アルコールバーナーの炎

 

そのため、アルコールバーナーにとって風防は物凄く重要です。

ストームクッカーのように、風防内に五徳をセットすれば風による影響はほとんどなくなり、火力の違いは然程気にならなくなります。

 

寧ろストームクッカーは風を取り込んで火力を上げる構造になっているので、風が吹いている方が火力が高くなります。

ストームクッカーの洗練された構造美は数多のキャンパーを虜にしてきました。

 

ガスバーナーと比較して燃費が悪い

もう一つのデメリットは、ガスバーナーと比較して燃費が悪いことです。

ガス缶の場合は、CB缶・OD缶の違いもありますが、一人分の簡単な料理を作るだけなら数回キャンプしたくらいではNET500gは使いきれません

 

燃料代は、キャンプする人数や何回分のご飯を食べるか、何を作るかによって大きく異なるので、一概には言えませんが、私の平均的な場合は以下の通りです。

 

私はCB缶のバーナーを使っているので、ガス缶は1本150円程度です。

およそ2回のキャンプで1本なくなるので、キャンプ一回あたり約75円の燃料費です。

 

それに対して、アルコールバーナーは一回ので250ml程度の燃料を使用します。

アルコールは500mlで約230円のものを使用していますので、キャンプ一回あたり約115円の燃料費ということになります。

 

一回につき40円は大した値段ではないですが、大人数になるともっと変わってきますし、約1.5倍の燃費の差があると考えると、長い目で見るとバカにできません。

火力調節が面倒

ガスバーナーの火力を調整する時は、火力調節のつまみがあるのでそれを回すだけです。

強火・弱火も簡単に調整できます。

 

しかし、アルコールバーナーは火が出る穴を塞ぐことによって火力を調整します

一部だけを塞ぐことができる「蓋」を被せることによって火が出る穴を塞ぐのですが、どの程度穴を塞げばどの程度の火力が出るかは、やってみないと分かりません。

(慣れれば分かるようになります。)

 

思った通りの火力にならなかった時は、一度蓋を外して再度被せ直す必要があるので、これが少し面倒です。

アルコールバーナー蓋付き

 

また、蓋を被せるには、火が出てるバーナーに上から落とす必要がありますが、これにはコツが要ります

ストームクッカーのように風防があって、横から蓋を被せられない場合は特に難しいです。

 

しかし、慣れると簡単に入るようになり、これが愛着に変わります。

ある意味職人技のようなものなので、簡単に入ると楽しくなるのですが、慣れるまでは少し面倒で大変です。

まとめ。アルコールバーナー(ストーブ)は一度使うと癖になる!

アルコールバーナーは普段なかなか使う機会が無いと思いますが、一度使うとその魅力の虜になるでしょう。

既にキャンプを楽しんでいる人は、ガスバーナーを持っており、今更アルコールバーナーは必要ない、という人も多いと思います。

 

しかし、アルコールバーナーは非常に味わい深いギアなので、何かキッカケがあればぜひ手を出してみてください。

例えばセールで安売りされていた、だとか、冬キャンプ専用として、といったキッカケで良いです。

もしかしたら、このブログがキッカケという嬉しいことがあるかもしれません。

 

個人的にはアルコールバーナー推しなので、もっとユーザーが増えて、もっと便利になると嬉しいです。

でも、みんながみんなアルコールバーナーユーザーになったら少し寂しいのが、キャンパーのジレンマなのですが。笑

 

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