「頑丈なペグ」と言えば、何を思い浮かべるでしょうか。
多くの方がソリッドステーク等で有名な鍛造ペグを思い浮かべるのではないでしょうか。
私も真っ先に思い浮かぶのは鍛造ペグでした。
そのため、先日ソリッドステークを追加しにアウトドアショップのwild-1(ワイルドワン)に行ったところ、ペグのコーナーに堂々と飾ってあるユニフレーム(UNIFLAME)のパワーペグSUSの姿がありました。
そこで、鍛造ペグの追加購入はやめ、「強靭性も非常に高く、欠点なし!!」とまで書かれるその実力、いかほどのものか試しに購入してみました。
ユニフレーム(UNIFLAME)製!パワーペグSUSとは?
パワーペグSUSは金属加工の町、燕三条のユニフレームから発売されている、ステンレス製のペグです。
鍛造ペグと比較して軽く錆びにくいのが特徴です。
ワイルドワンでもゴリ押しでした。
(後述しますが、ワイルドワンの限定モデルがあるためだと思います。)
ワイルドワンではこのように紹介されています。
今までの常識を覆す!!マルチユースなペグ登場。
(中略)
新発売されたこのステンレス製のペグは、重力も比較的軽量で、サビにも強い!
強靭性も非常に高く、欠点なし!!
「欠点なし!!」とは、なかなか強い表現ですね。
余計なお世話ですが、優良誤認にならないよう「※個人の感想です」とか入れておいた方が良いのではないでしょうか・・・。
でも確かに、ソリッドステーク 30が180gなのに対して、パワーペグSUS 300は100gしかありません。
1本あたりの差は80gですが、10本で800g、20本で1,600gの差が生まれます。
持ち運び方にもよりますが、動力を有する移動手段を使わない場合は、そこそこの違いがあると思います。
登山で頑丈なペグを使いたい場合は、パワーペグSUSは使いやすいかもしれません。
他にも、自転車キャンパーや電車キャンパーの方にも使い勝手が良いでしょう。
また、鍛造ペグでもあまり錆びたことはないですが、錆びにくいというのもその通りだと思います。
長さは30cm、25cm、20cmの三種類がありますが、25cmはwild-1限定商品なので、通常は手に入りません。
とは言え、30cmのペグと10円しか変わらないので、敢えて25cmのペグを選ぶシーンは少ないと思います。
個人的なおすすめは30cmなので、迷ったらとりあえず30cmにしておきましょう。
ちなみに、20cmはこちら。
30cmと比較して20円だけ安いですが、明確な用途がない限りは登場する機会は少ないと思います。
コンクリートも打ち抜く強靭なペグ!
パワーペグSUSは強靭さが売りの商品でもあります。
先端部分を貫通力の高い構造にすることで、地面を掘り進める力を高めているのです。
その強さはコンクリートをも貫通させる強度があるとされています。
パワーペグSUSでコンクリートにペグダウンする様子は、ユニフレームの公式サイトでも紹介されています。
画像出典 : UNIFLAME
確かに、コンクリートが打ち抜けるのであれば、巨大な岩でも当たらない限りは、ガンガン押し進められそうですね。
ちょっと硬い地質に当たったくらいでビクともしないのが、鍛造ペグやこう言ったパワーペグの魅力です。
これだけの強度があって軽くサビにくいのであれば、選択肢の一つかもしれません。
スポンサーリンク鍛造ペグよりも軽くて頑丈!?
パワーペグSUSが強靭であることは分かりましたが、やはり悩むのは鍛造ペグとどちらを選ぶか、という問題です。
スノーピークのソリッドステークに代表される鍛造ペグは、「鍛え上げられた鉄」として最強ペグの評価を得てきました。
どんな地面でもガンガン掘り進められる高い強度があります。(もちろん限界はありますが。)
パワーペグSUSは鍛造ペグと同じくらい頑丈で、それでいて軽くてサビにくいと紹介されています。
実際に硬い地面にガンガン打ち込んでみましたが、確かにそう簡単には曲がる気はしません。
ただ、鍛造ペグもそう簡単に曲がることはないので、どちらが強度が高いかは、もう何年か使ってみないと分からないですね。
ユニフレームの技術力を疑っているわけではありませんが、やはり鍛造ペグと比較して軽いので、本当に曲がらないか不安になります。
一先ずの評価としては、やはりユニフレーム製だけあって強度は高い、という感じです。
鍛造ペグと比較したパワーペグSUSのデメリット
パワーペグSUSは、鍛造ペグと比較して「打ち込みにくい」というデメリットを感じました。
強度や構造は良いですが、少し慣れが必要です。
打面が小さくてハンマー滑る
パワーペグSUSは打面が曲がっており、打ち込んだ時にハンマーが滑ります。
鍛造ペグの多くは打面を平らにしており、安定して力強く打ち込めるようになっています。
慣れれば上手くペグダウンできると思いますが、鍛造ペグと比較するとコツが要りそうです。
個人的にはこの点の差は大きいと感じました。
特に私が使用した時は小雨が降っており、滑りやすい状態だったこともあり、最後まで打ち込めず、途中からソリッドステークに変えました。
雨の時は鍛造ペグに変えた方が無難かもしれません。
(私も途中で諦めて鍛造ペグにしました。)
軽くて安定しない
もう一つは慣れだと思いますが、鍛造ペグを使い慣れた人にとっては寧ろパワーペグSUSは軽すぎです。
軽くて長いペグは最初支える時に安定しません。
ある程度地面に刺されば問題ないのですが、少し使いにくさを感じました。
車キャンパーの方は重さもそこまで気にならないと思うので、あの重量感は寧ろメリットの一つかもしれません。
この軽さに慣れるまでは少し違和感を感じそうです。
スポンサーリンク感想。使いやすいのは鍛造ペグ
鍛造ペグもパワーペグSUSも、両方使ってみた感想としては、使いやすいのは鍛造ペグだと思います。
どちらも強度が高いことは間違いありません。
しかし、個人的には鍛造ペグのあの重量感が好きです。
軽いというのはメリットでもありますが、慣れた人にとってはデメリットにもなると思います。
車キャンパーにとっては重量はあまり関係ないですし、サビにくさも手入れの問題なので、あとは好みの問題です。
可能であればアウトドアショップに行き、実際に手にとってみて、持った感覚で決めると良いでしょう。
しかし、登山で使用する場合や、自転車、電車・バスを使うキャンパーの方にとっては、この軽さは大きな魅力になります。
一本につき80gですが、テント設営に6本、予備に2本持って行ったとすると、640gの差になります。
タープを設営する場合はもっと必要になりますので、1kg程度の違いは生まれると思って間違いないです。
使い慣れれば強度が高く頑丈なペグであることは間違いないので、興味がある方は試しに使ってみてはいかがでしょうか。