直火で焚火をしていた時代から、地面を守るため、焚き火台を使うのが一般的になりました。
そして焚き火台を使っても落ちる火種や熱から地面を守るため、焚火シートを使うのも一般的になりつつあります。
今回ご紹介するアッシュキャリーは、炭を持ち帰るためのギアです。
管理されたキャンプ場で炭捨て場がある場合は良いですが、無料キャンプ場や野営地でキャンプをする場合は、炭の処理に困る事があります。
アッシュキャリーは自然保護の高まりを受け、キャンパーに新たな意識づけを行うギアかもしれません。
炭問題は賛否両論ある
そもそも炭は持ち帰らなければいけないものなのでしょうか。
地面に埋めてしまえば土に還るのではないでしょうか。
これには賛否両論あり、非常に難しい問題です。
参考記事 : キャンプやバーベキューで、炭を土に埋めるのはダメなのか?
しかし確実に言えることは、炭を埋めることについては賛否両論あるが、持ち帰って処分することについて賛否両論はない、ということです。
短絡的な考え方になりますが、賛否両論あるなら、持ち帰れば間違いないのです。
真偽は不明でも、自然に害があるかもしれないと言われて議論が起こっているのであれば、多少の手間は惜しみません。
炭捨て場のないキャンプ場=管理されていない場所が多いため、そのような場所でキャンプをする時は普段以上に自然保護を意識してみてください。
アッシュキャリーで炭を持ち帰って処分
アッシュキャリーはバーベキューや焚き火の際に出た炭や灰を持ち帰るためのギアです。
耐熱構造になっているため、まだ熱が残っていても問題ありません。
(後述しますが、火がついたまま捨てられるわけではありません。)
▲アッシュキャリーは環境保護の高まりを受け開発され、「持続可能なキャンプ」を目指す。
水洗いができるため、使用後はガンガン洗うことができます。
個人的には、毎回使用後に洗うようなギアではないような気がしますが、定期的にメンテナンスをしてあげることは長持ちの秘訣です。
炭を入れると汚れますが、そもそも黒色のギアなのでそこまで気にならないでしょう。
炭の処分は自治体によるが、燃えるゴミで良いところが多い
持って帰った炭はどうするかと言うと、我が家は燃えるゴミに捨てています。
これは自治体によって違いますが、多くの自治体では燃えるゴミに捨てることができます。
キャンプから家に帰ったら、アッシュキャリーの中身を一先ずビニール袋に移し、燃えるゴミの日にまとめて捨てるのが良いでしょう。
私の地区は月曜日が燃えるゴミの日なので、土日にキャンプをしたらすぐに捨てることができます。
なお、自治体のゴミ捨て表には「炭」という記載はないので、市役所等に電話で確認するようにしてください。
スポンサーリンクアッシュキャリーはSサイズとMサイズの二種類
アッシュキャリーは幅24cm×高さ25cmのSサイズと、幅29cm×高さ32cmのMサイズの二種類があります。
畳めば収納を圧迫することはあまりないので、基本的にはMサイズを選ぶのがおすすめです。
ゴミ袋として使用するため、大きい方がイレギュラー対応が可能です。
▲MサイズもSサイズも、どちらも小さく丸められるため、収納には大差ない。
キャンプ道具は小さい方が優秀という評価が一般的ですが、アッシュキャリーについては「大は小を兼ねる」ということが言えると思います。
Sサイズはソロキャンパー向けと考えておけば良いでしょう。
ソロキャンプがメインの方であれば、Mサイズほどの炭が出ることはあまりないので、Sサイズで十分だと思います。
火消し壺ではないので、あくまで大凡鎮火した炭を入れる
アッシュキャリーは耐熱構造になってはいますが、金属製ではないので燃えている炭の温度には耐えられません。
そのため、アッシュキャリーを火消し壺として使用することはできません。
水をかけて鎮火させるか、火消し壺を使った後でアッシュキャリーに片付ける、という使い方になります。
▲高い耐熱性と機能性を有しているが、消火できるわけではない点には注意したい。
公式サイトでも耐熱温度等は出ていませんが、手を近づけて熱気を感じるような状態では入れないようにしましょう。
構造的には少しくらい火種が残っていても問題ないかもしれませんが、その状態で車に積み込むことは絶対にやめてください。
空気を遮断する構造
アッシュキャリーは中に入れた炭や灰が溢れないように、口を密閉できるようになっています。
この密閉構造は、ゴミの散乱を防ぐだけでなく、残った火種を鎮火させることができます。
火を消すためには水をかける等して温度を下げるか、酸素をなくす必要があります。
アッシュキャリーは後者で、密閉することで酸素の流入を防ぎ、鎮火することができます。
▲長いヒモでアッシュキャリーの口を絞り、空気の通りをなくすことができる。
とは言え、あくまで鎮火後の炭を入れることが大原則ですので、空気が密閉できるからと言って火消し壺のように使うのはやめましょう。
スポンサーリンク感想、まとめ。焚き火シートとアッシュキャリーで自然に優しい焚火を
環境問題が騒がれる昨今、キャンプ業界においてもその対策を進めていく必要があります。
特に自然を楽しむキャンプという業界では、特に自然保護の心が強くなっています。
炭を埋めて帰ることが環境に悪いかどうか、という議論をしているわけではありません。
しかしアッシュキャリーは自然を守ろうという意識から生まれたギアであることは間違いありません。
「炭は埋めても大丈夫」という方も、きっと自分が信じる自然保護の取り組みをしているはずです。
▲アッシュキャリーは「持続可能なキャンプ」を目指して作られたギア。
アッシュキャリーはそんな心から生まれたギアですので、炭捨て場のない、管理されていない場所(野営地等)でキャンプをされる方は検討してみてはいかがでしょうか。